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エアガンカスタムの失敗を無くすために「手段」と「目的」の違い

最近よく耳にする話で、DSGを入れてください‥という依頼が個人のエアガンチューナーや、ショップカスタムで増えているそうです。それ自体は別に大きな問題点ではないのですが、DSGを入れてどうしたいのかが明確ではないというのが明確でない場合が多いのは、大きな問題かと思います。 というのも、DSGというのはあくまでパーツで、DSGを入れるカスタムというのはあくまで手段なんですよね。目的が明確になっていないと、依頼者とカスタム施工者のイメージに大きな食い違いが出てしまう‥ということです。 「手段」と「目的」の違い 例えば、「目的」はレスポンスを上げたいであったり、サイクルをあげたいといった、カスタムを施した後の結果になります。そのための「手段」としてDSGを入れるというのが1つあるわけです。しかし、目的を達成するためには、他にも色々な「手段」があるわけなんですよね。 例えば、高性能なモーターに変更するだけで、上記の目的は達成できてしまいます。わざわざ高難易度なDSGを組む必要はないわけですね。 オススメモーター一覧はコチラ DSGは夢のパーツではない DSGは確かに、ハイパフォーマンスなエアガンカスタムでは有効な手段になり得る場合もあります。しかし、組込み難易度も高く、その分安定性が低かったり、耐久性に問題があったりするわけです。組込み難易度が高い分、工賃は嵩みますし、コストがかかるわりには耐久性が低くメンテナンス頻度が多くなってしまうのです。「手段」にはメリットやデメリットが存在しますので、それをしっかりと考える必要があるわけですね。 「目的」を達成するために、最適な「手段」を つまり、カスタムをしてどうしたいのかという「目的」をカスタム依頼者が明確にすることが非常に重要になってくるわけです。これが実は難しかったりするわけなんです。カスタム依頼者としては、具体的な目標数値を決めるのがとても難しいので、中々思うようにイメージを伝えられず、カスタム施工者との食い違いがトラブルを発生させてしまうわけですね。 なんせ、具体的な数値目標なんて、そもそもエアガンのカスタム経験が豊富で、かつ数値分析をしている超マニアックな層にしか出せないものですので。これは非常に大変です。だからこそ、カスタムショップはメニューを決めてあり、「こんな仕上がりになります」というカスタム後の「目的」が明確になるようにしてくれているわけですね。 もっと言ってしまえば、エアガンをカスタムする‥ことですら「手段」なわけで、例えば、そのカスタムしたエアガンを使ってサバゲーでヒットをとりたいだとか、そっちが最終的な「目的」になるわけなんです。 「目的」を達成するための「手段」はたくさんあります。ヒットをとるだけだったら、例えば練習するだとか、良いBB弾を使って精度をあげるだとか、それでもいいわけです。   明確な「目的」を伝えるためには あくまで、エアガンをカスタムするという「手段」で、「目的」を達成させるとして、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。たしかに数値目標が1番わかりやすいです。例えばサイクルを秒間30発のハイサイクルにしたいだとか、初弾発射速度を20msにしたいだとか‥しかし、どの程度が本来の「目的」に近づけるのかわかりませんよね‥ だからこそ、行うべきなのは、カスタム依頼者とのすり合わせなわけです。「こんな感じにしたいのですが、どんなカスタムすればいいですかね?」というやりとりをしっかり行う必要があるんですね。具体的にいうのであれば、「インドアをメインでサバゲーをするので、初弾の発射速度を上げたい」とか、「遠くの敵を倒したいから重量弾に適正化して欲しい」ですね。   上記のようなコミュニケーションをしっかりと取れるカスタムショップや個人チューナーに頼むのがベストです。逆に、全てプロにお任せくださいとか、丸投げでいいですみたいなのは非常に危険で、失敗している方を見ると、そう言ったビックマウスに騙されてしまい、カスタム施工者の理想を押し付けられてしまっていることが多々あります。 まとめ 「目的」と「手段」の違いをしっかりと考え、適切な「手段」をとれるようにしっかりとカスタム施工者とやり取りをしていくことで、カスタムで失敗することは少なくなるかとおもいます。また、カスタムでなくともメーカー保証や販売店の保証で性能維持したほうが良い場合もあります。自分でカスタムする方も、しっかり考えて適切な手段を行うとより理想に近づけると思います。是非ためしてみてくださいね!  

エアガンカスタムの失敗を無くすために「手段」と「目的」の違い2024-03-19T00:14:43+09:00

【ガチ考察】エアガンの飛距離を伸ばすカスタムについて②

重量弾への対応が現実的に1番飛距離を稼げる方法だとは思いますが、強いスプリングや重いピストンを使うと銃自体が大きく振動してしまいます。 これは集弾性の低下だけではなく、飛距離にも影響があると考えています。 というのも、スタンダード電動ガンはピストンの打撃がもろに伝わる場所にチャンバーがあるため、これがチャンバーを通じてインナーバレルに伝わり、発射された弾が振動してしまう可能性があります。 実際に、ピストンを重くした上でチャンバーの固定を緩めたセッティングの銃で撃った際には、ホップをいくら強くして初速をあげても30メートル程度しか飛びませんでした。 元はクルツ だったり‥ これはかなり極端なセッティングではありますが、軽い銃の場合は少なからず影響があるのではと考えます。 その為、チャンバーや打撃が伝わる部分を重くしたり、そもそものエアガンの重量を重くすることは必要になってくるかもしれません。 そもそも、電動ガンでこのカスタムをしようと思うのが、やや間違っている気もしなくはないですが‥ では何故BB弾が振動すると飛距離がでなくなるのか。あくまで仮説ですが、BB弾が振動すると空気抵抗をより受けやすくなるからだと考えています。 本来、普通に弾を撃ち出せば、BB弾の直径、つまり5.95㎜分の空気抵抗を受けるはずですが、振動している場合はそれよりも抵抗を受ける部分が大きくなる‥のではないでしょうか。 あくまで仮説であり、マイナス部分の影響なので、これによって飛距離が伸びることはないとおもいますが‥ その③へ    

【ガチ考察】エアガンの飛距離を伸ばすカスタムについて②2022-05-07T03:34:13+09:00

【ガチ考察】エアガンの飛距離を伸ばすカスタムについて①

個人的には、飛距離のカスタムは初速の制限がある以上、上限が見えてしまっているのであまり考察する気にはならなかったのですが、カスタムショップさんと話すと、やはりまだ需要があるとのこと。 なぜ需要があるのかは、やはりわかりやすい性能のパラメータだからでしょうか。または、土地柄で広いフィールドが多い地域ではより需要があるのかもしれません。 飛距離なんてなくても‥という意見はさておき、今回は真面目に「飛距離をあげる」ということに向き合ってみたいと思います。 まず、飛距離の検証をする上で、避けたいのは「目測による観測」です。 これがあらゆるオカルトカスタムの要因となっています。人間の目はいい加減なので、浮き上がりや最終到達点など、希望的観測やイメージに影響されてしまい全くと言っていいほど宛になりません。 なので、今回は(というか今回も)カラス海岸さんの弾道シュミレーターを使いたいと思います。このシュミレーターの基礎になっているのはシキノさんと石岡さんの弾道計算が元になっているため、かなり実測値と近い値が出ています。 ではまず、弾の重さについて考えていきます。基本的には重ければ重いだけいいとは思います。これはゴルフボールとピンポン球を投げた時にどっちが飛ぶのか考えてみるとイメージがつくかもしれません。実際の数字はこうなります。 0.43g 0.2g 初速と浮き上がりを同等に揃えた上で最終的な到達点が0.2gと0.43gでは14〜15m差が出ているわけです。 とはいえ、0.43gでは0.2gの弾を同じような弾道で飛ばすためには2倍以上の回転数が必要になっています。通常の東京マルイなどのエアガンのホップでは、ホップの可動域が足りなかったり、弾が詰まってしまったり初速が出なかったりと様々な問題が起きそうです。 実際に組み込むのであれば、ホップの抵抗に負けないような仕組みを採用する必要があります。これに向いているのはガスガン系かとは思いますが、ボルトアクションや電動ガンで試すのであれば、ピストン重量をあげたりスプリングを強くしたりした上で、ショートバレルにして初速を落とす必要があります。 これにスプリング強化しなければいけないのであれば、どうせならスプリングを元々強くしなければならないDSGが本来は向いていると思うのですが、カスタムの難易度がやや上がる為にあまり実装している人は見ない印象ではあります。 DSGカスタムレシピ その②へ

【ガチ考察】エアガンの飛距離を伸ばすカスタムについて①2022-05-04T23:28:36+09:00

【ガチ考察】エアガンの飛距離を伸ばすカスタムについて③

エアガンの飛距離を伸ばす方法なので、エアガンのカスタムの話をしておりましたが、射出角度も飛距離を伸ばして浮き上がりを抑える為には重要になります。 射出角度−1度 射出角度0度 これでかなり浮き上がりを抑えることはできます。最終到達点も数mは伸びていますね。 しかしながら回転数は+100回と、かなりの高回転が必要になってしまいます。そもそも0.43gを電動ガンで飛ばすのはあまり現実的ではないのかもしれません。 では現実的に使えそうな0.28gで、射角を調整し、現実的な浮き上がりにしてみると‥ こんな感じでしょうか。 これなら回転数も現実的ではあるかと思います。 しかし、電動ガンで飛距離70mなんて話を聞いたことはありませんか?それがどんな弾道になっているかというと‥ このように、交戦距離の25〜40m地点では、地上1.5mから発射された場合、日本人の平均身長を超えてしまっており、最高到達点は4m付近と全く使い物になりません。むしろまともに狙えるのは落下地点ギリギリとなってしまっています。さらにここから風の影響なども加わることで現実的にはこのようにはいかないわけですね。  

【ガチ考察】エアガンの飛距離を伸ばすカスタムについて③2022-05-04T23:23:34+09:00

DSGカスタムの弾道が安定しない場合の対処法について【ノズル位置】

DSGカスタムで弾道が安定しない場合、ノズルの待機位置に問題がある可能性があります。 基本的にはノズルの待機位置は前進させるか後退させるかのどちらかで安定させる必要があります。 最後退位置での保持 最前進位置での保持 弾を毎回同じ位置とタイミングで保持、発射させる事ができないと、ノズルによるBB弾の叩き込みスピードの早いDSGカスタムの電動ガンは大きな影響を受けてしまうわけです。 軽いケースだと初速が不安定になったり、重症だと二重給弾などの給弾不良になります。 解決策としては、ノズルの待機位置を安定させることなのですが、ノズルのコントロールをするのはタペットプレートなため、タペットプレートの形状を修正する必要があります。 本来はセクターギアのタペットピンの動きにあわせてタペットプレートを削る必要があります。これは想定されるギアの停止位置を把握しておく必要があるため、電子トリガーなどでギアの位置を制御する必要があります。 1番簡単なのは、SHSなどのタペットプレートが付属しているDSGをそのまま使うことでしょうか。ある程度安定した動作になります。※プリコックなどをかけ過ぎると不安定になることがあります。 少なくとも、実際に組み込むメカボックスで、ギアを回しながらタペットプレート動き方を見ていく必要があります。 想定されるギア停止位置でノズルが最後退 少々面倒ですが、これを適切に行うことにより、ノズルの待機位置が安定され、弾道が安定します。 タペットプレートの調整は他にも、給弾タイミングの調整や閉鎖スピードの調整もありますので、DSGカスタムの中でも最難関かもしれませんが、避けれない道ですので、是非挑戦してみてください。

DSGカスタムの弾道が安定しない場合の対処法について【ノズル位置】2022-05-02T07:25:22+09:00