今回はサプレッサーに絞った記事を書こうかと思います。

サバゲーでのアドバンテージを突き詰めると、最終的に「静音化」に行き着くのは前回の記事でお話しした通りです。そして、銃口から出る発射音を抑える最後の砦が、サプレッサー。

でも、ネットの情報を型通りに真に受けて「消音材にだけこだわれば静かになる」と思っているなら、それはちょっともったいないです。サプレッサーの性能を決めるのは「中身のスポンジ」以上に、もっと別の要素だったりするんですよね。

「実銃の消音」と「電動ガンの消音」は全く別物

まず前提として、実銃と電動ガンではサプレッサーの役割が物理的に180度違います。

REAL FIREARM
実銃のサプレッサー

超高圧の燃焼ガスが銃口から一気に膨張するときの衝撃波(破裂音)を消す。金属の仕切り(バッフル)で部屋を区切り、ガスの圧力をじわじわ下げて逃がす構造。

ELECTRIC AIRSOFT
電動ガンのサプレッサー

空気の膨張音+ピストンの打突音を消す。必要なのは「ガスの減圧室」ではなく、音波(空気の振動)そのものをキャッチして消し去る吸音材(膨張室)としての機能。

出る空気の圧力なんて、実銃に比べたら微々たるものです。電動ガンの消音は、全く異なるアプローチが必要になります。

誰も見ないけど一番効く「出口内径」の話

サプレッサーを選ぶ、あるいは作るときにみんなが無視しがちなのが「出口の内径」です。

サプレッサーの出口の穴は、限界まで狭い方が圧倒的に静かになる

これは流体力学と音響工学の話になるのですが——

穴が広い場合

銃口から出た音波(空気の振動)がそのままストレートに外へ逃げてしまう。サプレッサーがほぼ機能しない。

穴を絞った場合

音波が外に出るのを塞がれる形になり、サプレッサー内部(吸音材側)に反射して中で効率よくエネルギーが相殺される。

注意点:攻めすぎるとインナーバレルとのセンターが1ミリずれただけで、中でBB弾が衝突して粉々(弾蹴り)になります。センター出しを完璧に突き詰めた上で、内径をどこまでタイトに攻められるか。ここが腕の見せ所です。

「太さ」と「長さ」の絶妙なバランス

「長ければ長いほど静かになる」と思われがちですが、これも実は理論値の限界があります。

重要な考え方

サプレッサーの内部容積(太さ × 長さ)は、銃口から出る空気の量(エアボリューム)に対して適切なサイズじゃないと意味がありません。

エア量を適正化(同調)しているセッティングなら、そこまで長いサプレッサーは必要ありません。むしろ、長さが取れないショートカービンやハンドガンなら、「太さ」で容積を稼ぐアプローチがめちゃくちゃ有効です。太くすることで音波の反射回数が増え、高音域の不快な破裂音が綺麗にカットされます。

中身のスポンジ、何がいいんやって話

音が消える仕組みは、音波(空気の振動)がスポンジの細かい気泡を通り抜けるときに、空気の「粘性摩擦」によって音のエネルギーが熱エネルギーに変換されるから。

素材 特徴 得意な帯域
百均ウレタン 入手しやすく試しやすい 中低音域
メラミンフォームおすすめ 激落ちくん。密度が高く高音カットに強い 高音域(2kHz〜4kHz)
高機能ウレタン高性能 連通気泡の密度が高く位置バレしやすい高音を効果的にカット 高音域(2kHz〜4kHz)
注意点:密度を上げすぎると今度はサプレッサー自体の容積を潰してしまいます。素材の選択も全体のバランスが重要です。

まとめ

どれだけ良いサプレッサーを付けても、大前提として「メカボックスの駆動音(ギアノイズ)」がうるさければ、ただのフロントヘビーな飾りになってしまいます。

1
丁寧なシム調整とグリスアップ

駆動音を極限まで減らすことが大前提。ここを疎かにするとサプレッサーはただの飾り。

2
バレル長とシリンダーのエア量を同調

無駄な破裂音を出さないセッティング。エア量の最適化がサプレッサーの効果を最大化する。

3
センター出しを極めて出口内径を攻める

この地道なステップを踏んで初めて、効果を体感できる消音になる。

まだまだ検証の余地がある、底なしに楽しい世界です。皆さんも手持ちのサプレッサーの「内径」、ちょっと観察してみると新しい発見があるかもしれません。

それでは今回はこの辺りにしておきたいと思います。ではでは〜!